スタントマンとは
映画やドラマで俳優の代役として危険なシーンの撮影をする『スタントマン』。生命をかけた派手なアクションで映像の迫力を引き出してくれるが、常に危険が伴うため生命保険などの加入は出来ない人が多いそうです。
スタントマンは大きく分けて
『ボディースタント』と『カースタント』に分類されます。カースタントは文字通り車に乗って派手なアクションをする役、ボディスタントとは崖から飛び降りたり火だるまになったりと、どちらも一瞬のミスで命を落としかねない危険な職業です。
スタントマンに必要な資質
スタントマンになる為に必要な資質は、まずなんと言っても
『度胸』。震えて崖に飛び込むことが出来なければ映画は撮れませんし、カースタントでブレーキのタイミングを間違えてしまえばNGどころか命に関わります。
もちろんアクションを行うための身体能力や、着地時などにおける空間把握能力は必要ですが恐怖に体を支配されてしまってはどちらも満足に発揮することができなくなります。
スタントマンとは人並み外れた度胸で映像に刺激を与えてくれる、必要不可欠な存在です。
有名なスタントマン
世界一有名なスタントマンといえば
『ダー・ロビンソン』。
彼は映画『パピヨン』で初出演、スティーブマックイーンのかわりに30メートルの崖から飛び降りたり、『ハイポイント』では
高さ366メートルのタワーの頂上から地面スレスレまでの飛び降りに成功、これは現在でも世界記録となっており、報酬もスタントマンとしての世界最高の出演料となっています。
他にも全部で21の世界記録を樹立。1988年にはギネスブックに登録され、1995年にスタントマンとしては異例のアカデミー賞を受賞しています。
給料ってどのくらい?
日本のスタントマンの平均年収は
約400〜800万程度だと言われています。
映画の主演俳優が1本1000万程度と言われていますので正直ちょっと低いように見えてしまいますね…。
アクションごとに出演料が変わり、最も高額なのはカースタントの
「ジャンピング・ロールオーバー」で相場は150万円前後。
車をジャンプさせたうえでそのまま車を横に捻らせるアクションで、『西部警察』などでよく見られたアクションですね。
その他にも海に飛び込む「シーダイブ」ビルやガケから飛び降りる「ハイフォール」が約100万円。シーダイブでは飛び込んだ後もカメラは回っているので隠し持った酸素ボンベなどを使いシーン撮影が終わりダイバーが来るまでの15分以上を海の中でもぐり続けることもあるそうです。
まとめ
日本ではJAE(ジャパンアクションエンタープライズ)やカースタントで有名なタカハシレーシングなどがスタントマンを多く輩出しています。
仕事自体は定期的に発生するものではなく、常に危険の伴う職業ですが、迫力のあるシーンを取るには不可欠な存在であり、その経歴からアクション俳優になる人も少なくないそうです。
ハリウッドなど海外に進出すれば
一攫千金も夢ではないスタントマン。これからアクション映画やドラマを見るときは、少しだけ注目してみてください。