傭兵とは
傭兵という職業は戦争もなく、軍隊を持っていない日本ではあまり馴染みがありません。しかし、傭兵として働いている日本人の数は正式には発表されていないものの、世界中で数百名程度存在すると言われています。
傭兵とは、様々な国の軍隊や軍事組織に雇われ、自国の利害なく戦争に参加し、雇い主から報酬をもらって働く人のことを指します。
ジュネーブ条約によれば、傭兵は
「戦争当事者国に含まれない第三国の軍人である」と定められているそうです。
傭兵になるには
日本では「軍隊の所有」が法律で禁じられているため、傭兵になることはできません。
傭兵になりたいのであれば、
海外の軍隊や軍事組織、民間軍事会社などを探し、海外で仕事をすることになります。
このため、まずは最低限の
語学力が必要。
日本人の傭兵は少ないため、他の傭兵たちとコミュニケーションをとったり、職務を遂行するためにも語学ができることは最優先事項です。
また、戦闘を行うとなれば、銃器や兵器に関する
高い知識と技術力、何より
強靭な体力と精神力が重要。
傭兵は即戦力としての活躍が期待されることが多く、何の訓練も受けたことがない人がいきなり傭兵として働くことは不可能に近いです。
日本人の場合では自衛隊の出身者が多いそう。
傭兵を募集している組織はフランスにある外人部隊が有名で、日本での採用も行われています。
約8000人程度が所属するこの部隊では5年の任期(実質的にはそこから更に1〜2年)を終えると
フランス国籍を取得することが出来、それを目当てにした発展途上国からの志願者が後を立ちません。
傭兵の給料
傭兵の給料は、戦争に参加する地域や組織、戦地赴く回数、経験、実力などによって変化します。
実際には
ほぼ無給に近い状態で傭兵になっている人も少なくないそうです。
いつ命を落とすかわからない危険と隣り合わせの仕事でありながら、毎回必ずしも良い報酬がもらえるわけではありません。
発展途上国の軍隊と契約を結んだ場合、その国の物価自体が安いこともあり、報酬も極端に安くなる傾向にあります。
戦争に行くための費用をアルバイトで稼ぐ人も珍しくないのだとか。
前述のフランス外人部隊の
年収は300〜500万円程度。各種技能を習得し、勤務年数が長ければもう少し上昇するようですが、それでも日本人の収入で比べれば命を懸けるにはかなり低い金額です。
まとめ
自国に徴兵制や志願制による正規軍を置く国はあるものの、戦争を続けている国の一部では不足している戦力を補うために傭兵を雇います。
世界平和は誰もが望むところですが、残念ながらこの先も、
傭兵の需要はあるでしょう。
一方で、たとえ「傭兵になりたい」と思ったとしても、簡単な気持ちではやっていけない非常に特殊な職業といえます。