世界最強を名乗る格闘技は数あれど、真に『最強』とよばれる格闘技はいったい何なのか…。
総合格闘技をはじめ、漫画『グラップラー刃牙』『喧嘩稼業』や小説『餓狼伝』など様々な媒体で議論されるこの話題。
インライフでは独自の視点で『世界最強の格闘技とは』いったい何なのかを研究していきたいと思います!
今回は総合格闘技の中でも最強と名高い
「ブラジリアン柔術」について調べていきます。
ブラジリアン柔術は「グレイシー柔術」とも呼ばれ、その名の通りブラジルの
「カーロス・グレイシー」が創設した格闘技です。
ブラジルのグレイシー一家、特にその中でも
「ヒクソン・グレイシー」の名前をご存じの方は多いと思いのではないでしょうか。
ブラジリアン柔術のルーツは
講道館柔道にあります。
1900年代の初頭に始まった世界的な格闘技運動のさなか、講道館出身の前田光世は柔道の技をひっさげて世界の格闘家達と闘い抜き、その戦歴は2000試合をほとんど無敗というものでした。
前田は世界を転戦しながらブラジルへ渡り、カーロス・グレイシーに柔術を教え、カーロスの息子である「エリオ・グレイシー」がブラジリアン柔術の技術を完成させました。
ブラジリアン柔術は
組技を基本としますが、パンチやキックのような打撃攻撃も視野に入れた格闘技です。
ブラジルでは、組技も打撃もあるバーリ・トゥードという方式の試合で実戦をつんできました。
世界の格闘技を見渡しても
寝技を主体とする格闘技は数える位しかありません。そんな中でもチョーク(首締め)による攻撃が認められるのは柔術と柔道しかありませんでした。
チョークは相手を窒息失神においこむ技ですが、相手に外傷を与えることなくコントロールできるので、法治社会である現代においてもしもの時に非常に有効な手段の一つとなるかもしれません。
また、ヒクソン・グレイシーは、
「柔術は、力の弱い者のための格闘技」であり
「小さい者であっても、技によって大きな相手をコントロールできる」と語ります。
自分の肉体や力を有効に使用することにより、技の効果を高めます。
身長180センチに満たないヒクソン・グレイシーは、それを実戦で証明しています。
ブラジリアン柔術が実戦で強い理由として、
ポジショニングを重視する概念があります。
相手の動きを制圧し、自分は殴るのも極めるのもできる立場に置くことによって、金的だろうが目潰しだろうが
どんなに開放されたルールでも有利に立つことができるのです。
スポーツ種目としてのブラジリアン柔術は打撃攻撃は無しですが、ポジショニングで有利に立つ技術を身につけることによって一方的な試合運びをすることも可能になります。
目潰しと噛み付き以外は何をやっても良いという極限のルールにおいて、自分よりはるかに大きな体格の相手を何人も倒し、ほとんど無傷でトーナメントを勝ち抜いた、エリオ・グレイシーの六男
ホイス・グレイシー。
ホイスの活躍により、グレイシー柔術の技術は
最強の格闘技として世界中から脚光を浴びることになりました。
グレイシー柔術は間違いなく
世界最強の格闘技の一角と言えるでしょう。