世界最強を名乗る格闘技は数あれど、真に『最強』とよばれる格闘技はいったい何なのか…。
総合格闘技をはじめ、漫画『グラップラー刃牙』『喧嘩稼業』や小説『餓狼伝』など様々な媒体で議論されるこの話題。
インライフでは独自の視点で『世界最強の格闘技とは』いったい何なのかを研究していきたいと思います!
今回は「フランス式ボクシング」とも呼ばれる、靴を履いたまま戦う一風変わった格闘技『サバット』について調べていきます!
サバットとは
サバットはフランス語で“靴”の意味で、インドのカラリパヤットを起源とし、古代ギリシアのキックボクシングから発展。その後、弾腿の脚術を元にして生まれた格闘技。
現在、一般的に「サバット」と呼称されているものは、元々武器術を含む総合武術であった古式サバットの一部が、競技スポーツとして発展したもので、正式には「ボクス・フランセーズ(フランス式ボクシング)」と呼ばれるものです。
K-1の代表的選手でもある「アーネスト・ホースト」が使う格闘技でもあり、強力な蹴り技が多数存在します。
ちなみに、プロレスなどで有名な「ローリング・ソバット」などはサバットが語源です。
サバットの特徴
サバットと他の打撃系との格闘技と比較した際の相違点は、
・グローブや、靴以外の部位(肘・膝・すね等)による打撃が禁止
・すねによるブロックは禁止
・背面や膝正面など関節部への打撃は許されている
などが挙げられます。
なお、競技用のサバット・シューズは硬い皮と硬質ゴムで作られており、防具というより「武器」に近い作りとなっています。
このため、つま先・踵などの靴の一部を相手に当てることで、大きなダメージを与えることができるのです。
考察
サバットの最大の特徴は、やはり靴を用いた多彩な蹴り技。
靴を履くことによって、キックの破壊力が増すのはもちろん、フットワークにおける有利さや、つま先・踵などで蹴るために遠い(より安全な)間合いを保つことができる、という利点をもたらしています。
キックボクシングの場合、ローキックを打つ時には軸足を返さないので近距離でしか打てませんが、サバットの場合ローキックを打つ時でも軸足を返すので、キックボクシングのローキックよりも遠くの相手に当てることが可能。
またキックボクシングやムエタイでは蹴りは基本的に脛を当てるものであるため、つま先の蹴りも使うサバットのキックは脛の蹴りよりも遠くに届き、リーチを確保することが出来ます。
組技などは存在せず、基本的にリーチを取りながら戦うサバット。
攻撃を禁止している部分も多く、そういった場所を狙われた時に防御出来るかもわかりません。
カカトでの一撃が決まれば必殺の一撃となるでしょうが、他の格闘技との対戦では中々難しそうですね。