バックパッカーとなり、世界中を旅する…男の夢のひとつですよね。
今ひそかなブームとなり年々注目されている1人旅にお勧めのスポットを紹介していくコラム
『大人の男の一人旅』。
第4回目は、イギリス・北アイルランドにある"巨人の石道"の異名を持つ
「ジャイアンツ・コーズウェー」を紹介したいと思います。
1986年に、世界自然遺産にも登録されたこの一帯は、2005年に『ラジオ・タイムズ』誌の「イギリスの最も偉大な自然の驚異ランキング」で第4位にも選ばれています。
◆ジャイアンツ・コーズウェーの場所や交通手段は?
ジャイアンツ・コーズウェーは北アイルランドの北部、アルスター地方の海沿いにあります。
まずは成田、関西空港などから乗継便で16時間分程度でロンドンまで。ロンドンから最寄りの空港であるベルファストまで1時間半程。航空料金は片道で約23万〜30万円程です。
ベルファストから車やバスでジャイアンツ・コーズウェーまで約2時間で到着します。
アイルランドは降水量は少ないものの、年間を通して山の天気のように雨が降ったり止んだりするので、雨具の準備は忘れず持ち歩くようにしましょう。
また、ジャイアンツ・コーズウェイは海岸線上に8km程も続いているので、歩きやすい服装がオススメです。
◆ジャイアンツ・コーズウェーの特徴
ジャイアンツ・コーズウェーの特徴はなんといっても六角形の柱が敷き詰められたような地形。
これは、5000〜6000万年前に起きた火山活動によって流出した溶岩が冷えて固まった「柱状節理」と呼ばれる現象によるものです。
人々が歩いた部分は摩耗によって石畳のように、また地上から長く伸びて石柱のようになったもの、それらが連なって壁のようになったものなど様々な形態が自然現象により作り出されています。
しかもその一つ一つがかなり大きい。人と比較してみるとこのサイズです。
このように自然の力によってできたジャイアンツ・コーズウェーはアイルランドでは
パワースポットとされています。自らの足で石柱郡を踏みしめて不思議な力を宿すことで、次の旅へのパワーをもらうのもいいのではないでしょうか。
◆ジャイアンツ・コーズウェーにまつわる伝説
ジャイアンツ・コーズウェーが意味する「巨人の石道」とは、アイルランドの巨人
「フィン・マックール」の伝説に因んで名付けられています。
フィン・マックールの伝説には諸説あるようで、対岸のスコットランドの巨人と戦うために道を作ったであるとか、恋をしたスコットランドの巨人の女性を連れてくるために道を作ったなど、どれも対岸のスコットランドにも巨人がいたというストーリーとなっています。
その際にくり抜いた地面はアイルランド最大の湖である「ネイ湖」、投げつけた地面のひとつはアイルランドの東に位置する「マン島」になったとされています。「マン島」は現在、
世界で最も歴史の長いオートバイレース『マン島TTレース』でも有名ですね。
こういった「伝説」や「巨人」などに思いを馳せるのも『大人の一人旅』の醍醐味のひとつかもしれませんね!
◆ジャイアンツ・コーズウェーの絶景
ジャイアンツ・コーズウェーには先述した巨人の伝説が深く根付いているため、特徴的な自然の造形物には
「巨人のオルガン」や
「巨人のブーツ」など、巨人を冠した名前がつけられています。
巨人のオルガン
いくつもの石柱が連なり、まるでパイプオルガンを思わせます。
巨人のブーツ
浸食が進んだことで、巨大な靴のように形成された巨石。
これらの他にも、特徴的な形の岩や柱が点在しているので、自身の目で見ていろいろと名付けてみるのもいいのではないでしょうか。
見れば見るほど自然が作ったとは思えない整然とした景色は、まさに絶景です。
中には、洞窟のように長い空洞の地形も。
まるでファンタジーのような景色は、男心をくすぐります。
石畳から振り返れば一面の緑というのも特徴的。このコントラストがたまりません。
◆まとめ
思わず童心に還ってしまうような「巨人伝説」、自然の力で生み出された不思議な景観は非常に神秘的で、自然の偉大さを実感することができる絶景スポットではないでしょうか。
巨人・マックールのように後世に語り継がれるような偉大な男になるために、ぜひ一度は行ってみたい場所ですね。