漫画から「オトコマエ」を学んでいくコラム。第61回目はド派手なガンアクション漫画「BLACK LAGOON」の主人公・ロックこと岡島緑郎からオトコマエを学んでいきたいと思います。
【漫画のあらすじ】
犯罪都市ロアナプラを舞台に、荒事も請け負う運び屋と裏社会に属する組織や人物たちが繰り広げるクライムアクション作品。
ごく普通の日本人サラリーマン岡島緑郎は、とある仕事中に東南アジアで海賊「ラグーン商会」に拉致される。
緑郎はラグーン商会の黒人ボス・ダッチにより、傭兵・殺し屋・マフィアたちが集う背徳の都ロアナプラに案内され、元いた会社との交渉材料にされるが、上司たちは緑郎を簡単に切り捨てると、ディスク奪還に傭兵部隊を送り込む。
こうして世界の現実を知った緑郎は、ネクタイを絞めた海賊ロックを名乗る。撃ち合いも争い事も大嫌いだが交渉能力に長けたロックはラグーン商会の一員としてロアナプラの住人となり、育ちも性格も正反対のレヴィとは次第に互いにない部分を補い合う「相棒」に就く。
俺はね、もう死んでるんですよ。あんたがそう言った。
俺の名は、ロックだ。
○オトコマエポイント
ラグーン商会にさらわれた後、元いた会社に戻れるチャンスがやってきたにも関わらず一蹴するロック。
直前までは絶え間ないトラブルに怯えきっていましたが、このタイミングから一気に覚悟をキメた、覚醒シーンとも言える場面。
この後ロックはラグーン商会に身を寄せ、交渉、参謀役として様々な抗争やトラブルに巻き込まれていきます。
過去を捨て、名前を捨てて「自分の道は自分で選ぶ」という思いが強烈に込められたシーンです。
誇りはねえのか、お前の脳ン中にはよ!
○オトコマエポイント
喧嘩っ早く、いつも短絡的な行動を起こす相棒のレヴィに怒りを爆発させるロック。
銃を突きつけられても怯えることなく、レヴィを諭します。
悲惨な幼少期を過ごしたレヴィは、日本という安全な国で暮らしていたロックを温室育ちと揶揄し、自分とは立場が違うからそんな事が言えるんだと反論しますが、ロックはもう自分はラグーン商会の一員で、対等な立場だと反論。
仲間に認められたいという思いと、自分を拾ってくれたレヴィを信頼しているからこそ言えたセリフ。
誇りを持ってこその人間、と命を賭けて言えるロックはまさに男前といったところでしょう。
そうして隙間を埋めていって、運だけが純粋に残った時
最高の賭けになるのさ
○オトコマエポイント
ある作戦でロックは守るべき対象も、自分たちの仲間の命も全部「駒」にして運だよりの賭けにしてしまう。
そのくせ自分だけは安全な立ち位置で殺し合いを眺め、全てが終わった後は満面の笑みで「俺も君たちを助けることができて、本当に良かったよ」とのたまう始末。
この頃にはもう完全にロアナプラの空気に染まった「悪党」の面構えをしています。
ある意味最初の名前を捨てたシーンからさらに覚醒した、とも言える場面。
ここからロックは自分の「悪性」を認め、割り切った考えで物事を進めていくようになります。
善行も悪行もそれぞれに「覚悟」があり、理由や手段が何であれ自分が選んだ行動に殉じる、これもある意味一つの男前の生き方といえるのではないでしょうか。
まとめ
ロックだけでなく、魅力的なキャラクターが多数登場する「BLACK LAGOON」。
ガンアクションの好きな方、戦闘ものが好きな方、マフィアものが好きな方、何よりかっこいいシーンやセリフが好きな方にお勧めです。
誰が死のうが関係ない、キレイごとは必要ない、そんな理不尽な世界を生き抜ぬくロックたちの活躍はストレスをふっ飛ばしてれるほどの爽快感が味わえます。
仕事で疲れた時は是非「BLACK LAGOON」を読んでスッキリしちゃいましょう!