世界には貧しい生活をせざるをえない人々がたくさんいます。
彼らには、まともな医療環境も無く、水や食事もままならない状況です。
そういった地域にきれいな水を届けるチャリティーを行っている
『スコット・ハリソン』さんから仕事術を学びます!
酒浸りの毎日
ハリソン氏がもともと誰かの為に無償で手助けをするような人物だったのかと言うとそうではありません。むしろそれとは真逆の生活を送っていたと言えます。
ニューヨークでナイトクラブの経営をしていた彼は、毎晩のように酒を飲み、ドラッグにも手を出し、ギャンブル、ポルノ、ストリップクラブに狂ったり、夜の世界に付き物と言われるような犯罪ほとんどに手を染めていました。
しかし彼が28歳の時、唐突に「僕は自分が知っている人間の中で最も惨めで、そのうえ最低の人間だ。自分はこれまでに、がれきの山しか築けていない。」と感じたそうです。
そんな生き方に嫌気が差した彼は、全てを変えたい、今と180度違う生活とは何かを考え、
『困っている人を助けることをしよう』という考えに行き着きます。
自分を変えるというのはとても勇気のいる事です。
それでも一歩踏み出せたのは、本当に変わりたいと思う気持ちがあったからではないでしょうか。
改めて知った世界の現状
とにかく何か行動を起こしたかったハリソン氏は、いくつかの慈善団体へボランティアとして働かせてほしいと頼みますが、人のために汗を流せる人間には見えないという理由でことごとく断られます。
それでも諦めず、門を叩き続けると「女性スタッフに絶対に手を出さない」「毎月運営費として500ドル支払う事」を条件に現地の状況を写真に収めるカメラマンとしてボランティアに参加できる事になりました。
その慈善団体は、船でアフリカへ渡り、ボランティアの医師が外科手術や薬の処方を行うという活動をしていました。患者はありえない大きさの腫瘍を持った人や、ひどい疾患に苦しむ人がほとんどで、その多くはバクテリアや寄生虫、下水などで汚染された飲料水が原因でした。
彼はこの経験で、苦しむ人達の世界を本当の意味で知り、その人達の為に自分は何が出来るかを必死に考えました。
人ひとりに出来る事は多くはありません。
その中で、何が出来るかを常に考えるのは仕事をする上でも重要なことですね。
charity:waterの設立
アメリカに戻ったハリソン氏は、アフリカにありとあらゆる手段できれいな水をもたらすためのチャリティーとして
『charity:water』を設立します。
もともと人を引っ張る事に長けていたハリソン氏は、かつて培った人脈を駆使し、様々なアイディアで献金を集めていきます。
中でも口コミなどで大きく広がったのが
「誕生日をささげる」キャンペーンでした。
「自分の誕生日をささげる」ことを誓った人は、周囲の人に誕生日プレゼントやパーティーは要らないので、かわりにその分のお金をcharity:waterへ献金してくれるよう頼むというキャンペーンです。
このキャンペーンにより、7歳の子供が親戚や友人へ口コミを広げて数万ドル献金した例や、ハネムーンをささげた人は自分達の結婚記念に写真を1枚だけ撮り、残りの資金を全て献金する例など動きがどんどん大きくなっていきました。
集めた献金で村に井戸を掘り、人々の生活を変えていきます。
きれいな水のおかげで病気は減り、浮いた医療費を教育や生活レベルを上げるために使用できるようになりました。
なにより、水が手に入るようになった事で、人々は尊厳を手に入れた。とハリソン氏は言います。
いかがでしたか?
様々なアイディアで大成功を収めたcharity:waterですが、道のりはまだまだ長く、アフリカの水問題を解決するには100億ドルが必要とされている為、ハリソン氏の活動はまだまだ続きます。
チャリティーなので無理に参加する必要はありませんが、関わることで見えてくるものや、自分の考えに変化が訪れるのではないでしょうか?
charity:water 公式HP