「14歳」シリーズは、2013年3月に“大人と子供の間で揺れ動き、思春期特有の悩みを多く抱える「14歳」という年齢”に焦点を当てた画期的なインタビュー集として発売。古市コータロー(THE COLLECTORS)や、草野マサムネ(スピッツ)、TOSHI-LOW(BRAHMAN)、和田唱(TRICERATOPS)などの有名ミュージシャンが、それぞれ14歳当時の想いを赤裸々に語り話題となった。
半年後には、反響に応えて早くも『14歳II』が発売され、 後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、小出祐介(Base Ball Bear)、尾崎世界観(クリープハイプ)、細美武士(the HIATUS)などのアーティストが登場。またしても注目を集めた。
今回発売となる第3弾は、甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)をはじめ、 山口一郎(サカナクション)、田中和将(GRAPEVINE)、大森靖子、宮藤官九郎など、新鋭からベテランまで全12組のアーティストが登場している。
宮藤官九郎
パンツにザリガニ入れて拙いながらもすでにコントをしていたという中学生時代。“いじられる=面白い”と信じ切っていたという宮藤少年が、ある日、ロックと出会う。
リンダdada(N'夙川BOYS)
クォーターゆえにいやでも目立ってしまう少女時代。学校、家庭に居場所がなかったという彼女は、夜遅くまで公園で空を見あげながら歌をうたっていた。
宇多丸(RHYMESTER)
進学校でのスクールヒエラルキーの中、自ら「刑務所みたいだった」と語るその6年間、彼を支え続けたのは映画、そして音楽との出会いだった。
りょーめー(爆弾ジョニー)
ゲーム&携帯電話禁止だったという小中校時代。それでも楽しく少年時代を過ごせたのは、音楽好きだった父親が連れて行ってくれた夏フェスやギターとの出会いがあったから。
田中和将(GRAPEVINE)
満足に3食食べられなかったという複雑な家庭環境で育ち、中学生でロックと出会う。人と違うことを強みに変えていたという自身を振り返りながら、今の子供たちへの思いを語る。
TAKUMA(10-FEET)
ジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」を歌った自作テープを好きだった女の子にプレゼントしたという。TAKUMA、14歳。甘酸っぱく、切ない思い出を語る。
山口一郎(サカナクション)
少年時代は、釣りと駄菓子、そして本。強烈な個性を持った同級生、そして時に導き時に絶望させた大人たち。“感覚”というものを自覚したというその濃密な14歳の一年を語る。
大森靖子
「かわいい子」と「ちょっとださいもの」が大好き。中学あたりから常に周辺は炎上。それでもつらいなんて思ったことがないと言い切る彼女のぶっとびポジティブシンキングに迫る。
木下理樹(ART-SCHOOL)
漫画もファミコンも禁止。唯一許されたのは本を読むこと。制限だらけの毎日、自身の存在を消し去り“透明人間”として過ごした少年時代。映画、音楽、本、だけが支えだった。
イノウエアツシ(ニューロティカ)
野球に没頭していたという中学生時代。毎日が楽しくて、普通の子も不良も境なく仲間がたくさんいたという彼の青春時代とは?“みんな大好き、あっちゃん”の愛されるわけ。
後藤まりこ
中1で母親を亡くしてから学校に行かず、街をフラフラしていたという。高校の入り方すら知らなかった、将来のことは1ミリも考えていなかったという空白の時をはじめて語る。
甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
テレビが好きなぼんやりとした少年の世界は、中学に入ってロックンロールとの出会いにより激変する。
逆巻くすさまじいエネルギーを胸に抱え、少年はある計画を思いつく。
いじめ、貧困、親の死、家庭不和、不登校、恋愛、友達の裏切り。過去をこじあけるようにして語ってくれた12人のリアルなストーリーに息を飲み、また、現代の「14歳」に向けての真摯なメッセージは胸を打つ。今回の第3弾では特に“親”というものの存在意義、影響力の大きさが浮き彫りになっており、あらゆる世代が考えさせられる1冊となっている。
<商品概要>
『14歳III』
著者:佐々木美夏
発売日:2014年9月19日
本体:1600円(税別)
仕様:四六判/192ページ