名優 大杉漣さん急死
俳優の大杉漣さんが21日午前3時53分、急性心不全のため死去した。66歳だった。
大杉さんは現在、テレビ東京系ドラマに出演中で、20日も千葉県内で同ドラマの収録を行っていた。
大杉さんは、20日午後9時ごろまで収録を行い共演者らと食事に向かった後、午後11時にホテルに戻り、その後腹痛を訴えたという。共演していた松重豊(55)が付き添い、タクシーで病院に向かったが、最期は松重に加え、遠藤憲一、田口トモロヲ、光石研も看取ったという。
ドラマは「バイプレイヤーズ〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜」
大杉さんは最近も、ブログで元気に撮影現場の様子を報告していた。9日には、1人で浜辺のブロックに腰をかけてたたずんでいる写真を投稿。「セリフを覚えています。そのひと時を撮られました。撮影者 遠藤憲一さんです」と、遠藤に激写されたことをユーモアたっぷりに伝えていた。
10日には「本上まなみさんとドライブしました とても素敵な方です いろんなお話をさせていただきました」と、自身はギターを抱え、本上と浜辺でお茶を飲んでいる写真を投稿していた。11日と18日には愛猫の写真をアップしていた。
突然の訃報を受け、共演の遠藤は、田口トモロヲ、松重豊、光石研と連名で追悼文を発表。20日の撮影の様子について「最後の日まで、役者として現場に立ち、みんなを笑わせ続けていました」と明かした。「永遠に我々の目標であり、憧れでもある漣さんを、一同、心から誇りに思います」と追悼した。
また、映画『ソナチネ』『HANA-BI』『アウトレイジ』など大杉さんの出演作品を監督したビートたけし(北野武監督)は、訃報に接して「全ての動きが止まっていた」という。たけしと共に番組の収録に臨んでいた東国原英夫氏がTwitterで明かした。
大杉漣
1951年9月27日生まれ、徳島県出身。74年から88年まで、太田省吾主宰の『転形劇場』で舞台俳優として活躍し、78年に『緊縛いけにえ』で映画デビュー。以降、映画『ソナチネ』、『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』などの多数の作品に出演。主役を際立たせる名バイプレーヤーとして欠かせない存在となった。
ご冥福をお祈り申し上げます。