漫画から「オトコマエ」を学んでいくコラム。第62回目はジャンプで人気連載中のアクション漫画「鬼滅の刃」主人公・竈門炭治郎からオトコマエを学びます。
【漫画のあらすじ】
主人公・竈門炭治郎は亡き父親の跡を継ぎ、炭を売って生活していた。
幸せな毎日だったが、炭を売りに下山するために家を空けたある日、鬼に家族を皆殺しにされてしまう。
唯一生き残った妹・禰豆子も凶悪な鬼と化してしまい、必死で止めようとした炭治郎を救ったのは冨岡義勇と名乗る剣士。
冨岡は禰豆子を「退治」しようとするが、兄妹の絆が確かに残っていることに気付き剣を収める。
冨岡は人喰い鬼を狩る組織「鬼殺隊」の隊員で、炭治郎は鬼殺隊に入隊し禰豆子を人間に戻す方法を探していく。
頑張れ炭治郎頑張れ!俺は今までよくやってきた!
俺はできる奴だ!そして今日も!これからも!
折れていても!俺が挫けることは絶対にない!
○オトコマエポイント
なんかこう、ここだけ見るとちょっとシュールさがあるんですけど、炭治郎が骨折を圧して強敵に挑むという至極まっとうなシーンです。
炭治郎の格好良さはこの「絶対に諦めない心」。
圧倒的な実力差のある敵に打ちのめされ、身も心も折れそうになっている自分を鼓舞する炭治郎。
ただひたすらに真っ直ぐで、見ていると応援したくなったり、疲れている時には勇気を貰えるような純粋さがあります。
どんな絶望的な状況でも逃げずに活路を開こうとする、そんな「男前」さが光るワンシーンです。
神様どうかこの人が
今度生まれてくる時は鬼になんてなりませんように
○オトコマエポイント
鱗滝の弟子14人を含め、今まで何十人も人間を食べてきた凶悪な鬼。
炭治郎に首をはねられ、崩れ去っていく鬼は人間の頃の記憶、かつて兄に手を握りしめてもらった優しい記憶を蘇らせます。
手を差し出す鬼に、炭治郎は慈愛に満ちた祈りを捧げます。
自分の兄弟子たちを殺した鬼にさえ情けをかけ、思いやる事ができるのは身内を鬼に変えられて苦しい思いを知っているから。
「鬼も最初は人間だった」事を誰よりも実感している炭治郎だから言えるのでしょう。
ただ鬼を倒すだけではなく、炭治郎がふと見せる優しさも思わずグッと来ます。
人にはどうしても退けない時があります
○オトコマエポイント
人の命を弄ぶ鬼、堕姫との決戦中。
自分は決して「選ばれた人間」なんかじゃなくて、ただのどこにでもいる人間で、いつだって力不足だと感じている炭治郎。
それでも、人にはどうしても退けない時があって、鬼たちが理不尽に命を奪い反省もせず悔やむこともない、その横暴を絶対に許さないと覚悟を決めます。
自分のためではなく、殺されてしまった人々の為に命を賭ける炭治郎。
既にボロボロの体を更に酷使し、命を削り血みどろになりながらも鬼を追い詰めていきます。
自分だけではなく、誰かのために怒れる、そんな「男前」になりたいですね。
まとめ
全体的に少し暗めのストーリーの作品ですが、余計な回り道や描写が少なく、所々にちょっとシュール寄りなギャグシーンがあったりしてテンポよく読めます。
一度ハマると抜け出せない独特のバトルシーンとギャグは、普段あまり漫画を読まない人、最近読んでいない人にこそ読んでみて欲しいですね。
王道の設定が独特の魅力で仕上げられた『鬼滅の刃』を読んで心を鍛えた男前になりましょう!