世界中で注目を浴びている「VR」の火付け役となったOculus(オキュラス)社。
そのオキュラスの創業者である
『パーマー・ラッキー』さんから仕事術を学びます!
パーマー・ラッキー
幼い頃からこだわりの強かったパーマー・ラッキー氏。
10代には暇さえあればゲームをしたり、SF映画を観ていたそうです。
この時の趣味が彼をVRという道へと導きます。
彼はVRを自らの手で開発する為に、電子工学を独学し、壊れたiPhoneを買い取っては修理して転売することで3万ドルもの軍資金を調達、世界中のVR機器を買い集めました。
集めたVR機器を自ら分解・再構築を繰り返し試作機を作り続け、徐々に作品を改善させていきます。
ついに19歳の時に、試作機第6号を完成させ、現実世界と仮想世界の懸け橋になるようにと願いを込めて「リフト」と名付けたのです。
これが現在オキュラスで販売している「Rift(リフト)」の原型となりました。
「Oculus Rift」に関する詳細は
こちらの記事をどうぞ。
10代でこれほどの結果を出すのは、よほどのこだわりと信念が必要だったと思います。それだけ彼のVRに対する想いが強かったのでしょう。
世界へ広める戦略
試作機第6号を完成させたパーマー・ラッキー氏は、これを商品化する為の資金調達を始めます。
試作機を作る上で知り合った人達に協力してもらい、海外最大のビデオゲーム見本市「E3」で試作機であるリフトを使った体験会を開催し、多くの人の注目を浴びることに成功します。
その時、ゲームストリーミング会社「ガイカイ」の最高製品責任者であるブレンダン・アイリブによって出資された数十万ドルを元手にオキュラスVRが誕生しました。
次に、クラウドファンディング「キックスターター」を使い、300ドル以上を出資した人全員にリフトの試作機を与えるという条件を付け、さらなる資金を調達。
試作機を受け取った人は、リフト用のソフトウェア開発が始められます。
これにより、資金を調達しつつリフトの宣伝をうまく進めていくことが出来たのです。
2014年にはフェイスブックCEOのザッカーバーグがオキュラスを訪れ、20億ドルもの金額で買収するほどになりました。
わずか300ドルで試作機を与えるというのはおそらく金額的にも苦しかったかと思いますが、そこをさらなる開発の為と踏み切って実行できるのはリフトに対する自信の表れではないでしょうか。
資金を調達する、作品を広める為に自らもリスクを負う事で訴えかける戦略は見習う部分が非常に多いですね。
望みはただひとつ、VRが存在すること
今後VRを開発する会社同士での競争は避けられない中、彼はこれからの事をこう語っています。
「ぼくはよいVRに存在していてほしいんだ。いままでVRでやってみたかったことすべてを試してみたい。最高のVRプラットフォームをつくるのはもちろん重要だよ。でも、結局ぼくの目標は、プラットフォームの争いに勝つことじゃない。VRを素晴らしくすることなんだ」
彼は競争が起こることは仕方ないが、それによってユーザーが満足いくVRが出来上がっていく事の方が嬉しいと言います。
これだけVRへの純粋な想いがあるからこそ、周りの人達も協力を惜しまないのではないでしょうか。
一つの事へ真っ直ぐに走り続ける様はまさにリーダーとして適任だと思います。
こんな上司を目指してみるのもいいかもしれませんね。