世界の気候変動
気候変動
気候変動は、地球の気候パターンが長期的に変化する現象
近年の科学的な研究によって、人間の活動が急激な気候変動の主要な原因であることが示されています。
特に工業化、交通、農業、森林伐採などによって放出される温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素など)が増加し、地球の気候に重大な影響を与えています。
2022年に起こった世界の異常気象
2月:日本各地で記録的大雪
2021年の末から2022年2月にかけて、日本上空に強い寒気が入り、北日本や日本海側を中心に記録的な大雪に見舞われました。
3月:北インドの熱波
インドでは3月中旬から熱波に見舞われました。
5月中旬頃は、50度近い気温を観測し*、インド全体の平均気温は、1901年の統計開始以来3月としてはもっとも高くなりました。
4月:南アフリカ 土砂崩れと洪水
南アフリカのクワズール・ナタール州では、60年ぶりとなる豪雨による洪水や土砂崩れによって広範囲にわたり街が破壊されました。
5月:ブラジル 大洪水と地滑りによる被害
ブラジル北東部では、集中豪雨によって洪水が発生し、押し寄せた水で家は破壊され、車が流されるなどしました。
各地で避難指示や非常事態を宣言するまでになりました。
豪雨によって引き起こされた洪水と地滑りにより、ブラジル北東部で少なくとも106人が死亡しました。
6月:日本 147年ぶりの猛暑を観測
東京では6月下旬に6月25日から9日連続で35度を超す猛暑日を記録しました。
これは、統計開始以来、観測史上最長となりました。
7月:オーストラリア シドニーの洪水で5万人が避難
シドニーでは、4日間で800ミリの雨が降り、今年3度目の洪水が発生し、当局は約5万人に避難を呼びかけました。
8月:アメリカ1200年ぶりの干ばつで作物に被害
カリフォルニア州は全58郡で干ばつ緊急事態宣言を出すなど、2020年度と比べて15%の節水を呼びかけました。
国連によると、米国経済は、干ばつと関連する作物の不作により、推定2億4,900万ポンド(406億3,300万円)の損失を被りました。
9月:フィリピン 台風16号の影響により、約32億円相当の農業被害発生
台風16号がフィリピンのルソン島中部を襲い、住宅や道路など豪災害被害が発生し、およそ8万人が一時避難しました。
台風の発生数には、現時点では大きな変化がありません。しかし、東アジア・東南アジア地域での猛烈な台風と超大型台風の割合も2倍になっています。
9月:パキスタン 国土の3分の1が水没する深刻な洪水被害
パキスタンで、国土の3分の1が水没する深刻な洪水被害が発生。
食料や医薬品不足が続き、悪化する衛生環境の中で感染症まん延のリスクも悪化しました。
12月:アメリカ ニューヨークで大雪、24時間の降雪量の観測記録を更新
ニューヨーク州では、数日間にわたり雪が降り続き、180センチ以上もの積雪となりました。
一部の地区では一日で54センチ積もるなど、24時間の降雪量の観測記録を更新しました。
この記録的な大雪で事故が発生したり車は動けなくなり、各地で大渋滞が発生するなどして、ニューヨーク州知事は非常事態を宣言しました。
気候変動の主な影響は次のとおりです
気温上昇
地球全体の平均気温が上昇しています。
地球温暖化により、熱波や異常な気候事象が増加し、生態系や人間の健康に悪影響を及ぼしています。
極地や高山地域の温暖化は、氷河や氷床の融解を促進し、海面上昇につながっています。
氷河と氷床の融解
温暖化により、世界中の氷河や氷床が急速に融解しています。
これは海面上昇の主要な要因であり、低地の沿岸地域や島嶼国に深刻な影響を及ぼしています。
また、氷河の減少は水資源への依存性を高め、将来的な水不足のリスクをもたらします。
水資源と食糧安全保障への影響
気候変動は降水パターンを変化させ、地域ごとの水資源の利用可能性に影響を与えています。
特に乾燥地域では、降水量の減少や乾季の延長により、農業生産に深刻な悪影響を及ぼし、食糧安全保障に関する懸念が高まっています。
生物多様性への脅威
気候変動は生態系にも大きな影響を及ぼしています。
気温上昇や降水パターンの変化により、生物の分布や生息地が変化し、一部の生物種は絶滅の危機に直面しています。
これにより、生物多様性が低下し、生態系の安定性が脅かされます。
これらの課題に対処するため、国際社会は気候変動対策に取り組んでいます。
2015年に採択されたパリ協定では、世界各国が温室効果ガスの排出削減目標を設定し、気候変動の緩和と適応に向けた取り組みが行われています。
具体的な取り組みとしては、持続可能なエネルギーへの移行、エネルギー効率の改善、再生可能エネルギーの利用促進などが挙げられます。
また、森林保護や持続可能な農業の推進も重要な要素です。
森林は二酸化炭素の吸収源として機能し、森林の保全と再生により、温室効果ガスの削減と生物多様性の保護につながります。
持続可能な農業は、環境負荷の低減と食糧安全保障の向上を両立させることが可能です。
気候変動への対策は個人や地域のレベルでも重要です。
省エネルギーの実践、再利用とリサイクルの推進、持続可能な交通手段の利用、地域の環境保護活動などが取り組むべき行動です。
教育と情報の普及も欠かせず、気候変動への理解を深め、行動を起こすことが求められます。
気候変動は地球規模の課題であり、緊急かつ継続的な行動が求められています。
持続可能な未来のために、国際社会と個人が協力して取り組むことが重要です。
例えば、以下のようなことを意識してみましょう。
・エネルギーを無駄に使わないようにする
・公共交通機関や自転車を利用する
・エコ製品を使う
・地球にやさしい食事をする
・森林を守る
私たち一人ひとりの小さな行動が、大きな変化をもたらすかもしれません。気候変動について学び、意識を高めて、できることから始めましょう。
の戻るで戻って下さい。
戀 インライフTOPへ戻る
Copyright(c) 2008 INLIFE,Inc. All Rights Reserved.